生産林を育てる・樹から木へ

生産林を育てる・樹から木へ

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森林の木々は、育つ過程で多くのCO2を吸収しており、持続可能で地球にやさしい循環型資源として再び注目を浴びつつあります。その木々が育つ森林を植林から間伐まで適正な整備を行い、生産林として育て上げます。

種取り

1cmくらいのサッカーボールの様な球果の中に種が40粒くらい入っています。
種取り作業は10月~11月頃、で画像はヒノキの種になります。

苗木づくり

種取りにて収穫した種を植えて、苗木になるまで丁寧に育て上げます。
山で植えられる苗木になるまでには苗畑では苗木の床替え、苗の冬越し対策などの過程を得て樹種、育成方法にもよりますが、およそ2年~3年かけて苗木を育てます。

植林

種取りからスタートして4年目を迎えます。
春又は秋に行います。
飛騨高山森林組合で植林する樹種はスギ、ヒノキ、カラマツの針葉樹が中心です。
また植えた苗木には雑草と見分けが付く様にピンク色のテープを巻きます。

下刈り

植林されてから毎年5〜10年間続けられます。
30~40cmの苗木は周囲の雑草に隠れてしまいます。
誤って苗木を刈り取ってしまわない様、注意が必要です。

雪起し

自然の厳しい飛騨では、雪の重みで木が倒れてしまいます。真っ直ぐ育てるために起こしてあげます。

枝打ち

良質な木材となる木を育てる事を目的として、育ちの悪い枝を除去します。
また、下層植物に光が届く様になり人工林の育成環境を整える効果もあります。

伐採

豊かな森林となるよう森全体のバランスを考えながら伐っていきます。
伐採までには50年~60年ほど年月が必要です。

集材

伐採した木を集め、加工センターへ運びます。

製材

工場へ搬入された木は、それぞれの特性を最大限活かせるように角材や板材へと製材します。
バイオマス燃料や製紙原料として木の皮や端材まで余すことなく有効活用されます。

人工乾燥

住宅資材として使用する為には木に含まれる水分は大敵です。
大型乾燥機を使用して適正に水分調整を行う事で精度良く丈夫で長持ちする材へと仕上がります。

プレナー

機械によるかんな掛けの手法で製材品を指定の寸法まで均一に仕上げ、表面を滑らかにします。

強度試験

仕上がった製材品は一本一本荷重をかけて強度検査を実施します。
表面の見た目では分からない曲がりにくさなどについて確かな品質のものを選別します。

検品・納材

更に製品内部の水分量検査や製品表面の目視検査を経て合格した材を納材します。
数十年掛け育った樹は加工工程を経て木へと生まれ変わり、より皆さまの身近なところでまた数十年、場合によっては数百年、新たな役割を担っていきます。
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